小生が思い浮かべる一家でマルサリス一家よりも
ジャズで有名である一家に
ジョーンズファミリー(三兄弟)があります。
一番上の兄弟がピアノのハンク・ジョーンズ
二番目がトランペットのサド・ジョーンズ
三番目がドラムのエルヴィン・ジョーンズ
たまに三兄弟の他にサム・ジョーンズを加えて四兄弟だと思っている人が
いますがこれはもちろん大間違いです(笑)。
そのJones Brothersの共演が聞ける珍しいアルバムがあります。
リバーサイドに録音された”ELVIN”です。
グループ名も”Elvin Jones & Company”という何とも素敵なネーミングです。
メンバーはThad Jones(cor), Frank Wess(fl),
Frank Foster(ts), Hank Jones(p), Art Davis(b),
そしてElvin Jones(ds)のセクステットです。
演奏は全6曲中3曲を提供するThadの音楽性が垣間見える
セクステットの演奏が主体です。
冒頭A-1の”Lady Ruck”もThadの曲ですが、
イントロからエルヴィンのしなやかなドラミングが光ります。
ブリッジを弾くハンクのリリカルなピアノがこれもまた美しいです。
ウェスのフルート,サドのコルネット,ポリリズムのエルビンとソロが渡され
フォスターのサックスに引き継がれる展開は、
まさに聞いててスリリングで小生の大好きなトラックです。
A面最後を飾るのがハンク・ジョーンズのショーケース
とも言うべきトリオ演奏”Pretty Brown”も素晴らしく,
エルヴィンのゴム鞠のようなブラシが最高です。
このブラシの演奏はトミフラのOverseasの演奏などに
聴けるプレイと同じですね。
B-1の“Ray-El”もThadのオリジナルでドスンドスンと
バスドラを駆使したエルビンのドラミングがいいですね。
B-2のオリヴァー・ネルソンの曲でもとてもハンクが元気です。
少し話を逸らせていただけるならと言いながら勝手に強引に逸れていきますが
オリヴァー・ネルソンといえば小生はエリック・ドルフィーとの
「ストレート・アヘッド」というアルバムが大好きです。
オリヴァー・ネルソンは、1961年に4枚のリーダー作を出す。
1枚目は名盤『The Blues and the Abstract Truth』。
これは日本語では間違った題名がついています。
「ブルースの真実」というような内容ではないむしろ「abstract」の方に比重があり、
オリヴァーなりに「ブルースと抽象表現(フリージャズ)を融和」させることが目的だったんです。
もともとオリヴァー・ネルソンは作曲に目覚めましたがコンサートでラベルとヒンデミットを聴きそこから音楽の勉強を大学で重ね、ジャズの舞台に上がってきたらしいです。楽理の方からもフリージャズや現代音楽に興味を持っているオリヴァーが出会ったのが、エリック・ドルフィー。
ストレート・アヘッドは、『The Blues and the Abstract Truth』が吹き込まれてから1ヶ月後にレコーディングされています。オリヴァーは4管で行なったブルースと抽象表現の融合の実験を、E・ドルフィーと二人で心ゆくまでやりたかったでしょう。でもそれを見事に実現しています。
このアルバムでオリヴァーは右チャンネルに定位し、アルト、テナー、クラリネットを吹く。
ドルフィーは左チャンネルで、アルト、フルート、バス・クラリネットを吹く。
M1ではオリヴァーはアルト。ドルフィーはバス・クラリネットを持ち、ブルースとモードとフリーの境界を、サティのように歩く。
M3「Mama Lou」は郷愁を誘うメロディがドルフィーのフルートと共に奏でられた後、スイング感満点の4ビートに突入する。M4はミルト・ジャクソン作のブルース。ミルト・ジャクソンは小生はあまり好きではないので
小生がお薦めするならライオネル・ハンプトンかゲイリー・バートン。
ヴィブラフォンはボビー・ハッチャーソンも評価は高いのだが
小生は、、、。ほかにもテリー・ギブスとかもいます。
ジャズの話をしたらつきんので逸れまくりますね。すみません。
M5はタイトル・ナンバー。二人ともアルトを持って、”難しいことは考えずに、思う存分吹いてみようという”、タイトル通りのバトル形式。左のドルフィーはいつものドルフィーだが、右のオリヴァーはそれにまったく動じない。それにドルフィーが圧されてしまっている。最高の5分30秒が味わえる。ラストM6は、再びアルトとバス・クラリネットで、明るいブルースをリラックスして演奏している。
オリヴァーのアレンジはこなれたもので、ドルフィーがどんなソロをとっても、
オリヴァーの敷いた枠組みに収まっていく。アルバムに収録された6曲はすべて1テイクで録音され、レコーデイングは完了。その勢いとノリが、聴いていると伝わってくる。小生も幸福感がとても湧いてきます。
それはエリック・ドルフィーがこれほど理解され共感を持たれて自由に演奏できた現場は数少ないからだと思います。
ドルフィーは、インタビューで、こんなことを話しています。
「リズム・セクションで一番気が合ったのは、ロイ・ヘインズとロンカーターで、
ピアノはジャキ・バイアードだ」。そのロイがここで叩いているし
(目立たないが、名人芸のリズム感ですべてをした支えをしている)、
ベースとピアノもドルフィー好みのミュージシャン。
ドルフィーは自分のリーダー作だと力の入った尖ったものをやろうとするし、
コルトレーンのバンドだと、ある種の堅苦しさがあったはず。
ミンガスの懐の中は、居心地は悪くはなかっただろうが、
6歳上のジャズ・ジャイアントになる。
そうした中でオリヴァーは4歳下の遅咲きの新人。
ただ、アルバム・タイトルの多くに「アウト」の文字があるドルフィーにとっては、オリヴァーの作った器は、予定調和すぎたのかもしれない。「もっと外の、周縁の、限界の方へ」という強い思いで動いていたドルフィーにとっては、オリヴァーの温かな理解と共感も、安住の場所ではなかったと思います。
M1「Images」5:43、M2「Six and Four」7:15、M3「Mama Lou」5:04、M4「Ralph’s New
Blues」(Milt Jackson) 9:52、M5「Straight Ahead」5:31、M6「111-44」3:28
オリヴァーが構築する堅固なフォーマットの中で、ドルフィーの奔放な吹きっぷりが炸裂する様が本当に最高です!『ブルースの真実』はオリヴァー、ドルフィーにトランペットとバリトンサックスを加えた4管編成だったのですが、当盤はオリヴァーとドルフィーのみの2管編成のため、ドルフィーの出番が多く、彼の演奏を多く味わうには、『ブルースの真実』よりも当盤の方が上かもしれません。
演奏全体の土台を築くオリヴァーの作曲能力も非凡と言う他は無く、『ブルースの真実』を聴いて彼の構築する音楽を好ましく思えた方に小生は当盤も強力にお薦めいたします。
話をジョーンズ三兄弟のアルバムに戻しましょう。
最後のスタンダード”You Are Too Beautiful”はFosterを
除いた五重奏団の演奏でWessのフルート、Thadのコルネット、
ハンクのピアノといずれも素晴らしいバラードプレイで締めくくられます。
ジョーンズ兄弟の音楽性の高さを示した好アルバムで,
ドラマーがリーダーであることを忘れてしまうような息のあったプレイが最高ですね。とりあえずみなさんもジャズを好きになって下さいませませ。
もしご相談があるならいつでも私がお聞きしますので
電話でも良いしメールでもいいし事務所に遊びにでもいいので来て下さいな!
昨日超大型新人?が2人も入ってきてくれました。
ありがとうございます!
感謝!!
とりあえず私はエリック・ドルフィーが大好きです!
ドルフィーみたいになんじゃコイツはと、
思わせるぐらい魅力のある警備員になって下さいね!
ジョーンズ三兄弟の話はいずこに、、。
オリヴァー・ネルソンは?
結局、最後はドルフィーで締めるという
ドルフィーが好きなだけか〜い!
今日も1日御安全に!!!🐼
2人のジャイアントをより詳しくとかなど
読者てきにはその辺りの伏線はとかもってくるとか
期待してたとおもいますがそのあたりはまた、、。
ほんでさらに流れてきにLPを紹介した
どれかのアルバムの写真でっしゃろですが
そんなんもお構いなしで無視ります。
ここで2人のジャイアントかけてこようとも思いましたがそれを考えたら
サッチモかマイルスにするか
モンクとパウエルにするかとか
いろいろなジャズのジャイアント達に悩みそうなんで
TOPの写真はドルフィーだけ載せちゃいました!キャッ
ほんまはオーネット・コールマンとドルフィーもええなとか考えましたが
やっぱりドルフィーにしちゃいました。
でも少し笑顔のドルフィーに!
せめて楽器を2人にかけました。キャッ
えっ、この楽器何とか?言わんとって下さいよ!
とりあえずみなさんもいっぺんドルフィー聴いてみて!
小生のおすすめは『ファイブスポットのvol 1』